7/17、ついに"カワスイ"こと「川崎水族館」がオープンしました。
どんな水族館なのかはこちら、公式HPトップに掲載されているコンセプトを読めば一目瞭然。
水族館とも、動物園ともちょっと違う。
ここは、世界中の生きものが集う 「水辺のオアシス」。
多摩川からアジア、アフリカ、 はるか南米アマゾンまで。世界の水辺を散歩しながら、
ささやかで不思議な日常にふれる、
小さな冒険がはじまります。ユニークな生きものたちと、 光・音・映像が生み出す、
未経験のエンターテインメントへ、ようこそ。
川崎水族館公式HPより https://kawa-sui.com/
要約してしまうと光や音、映像などの最新技術を駆使し、世界の水辺に焦点を当てた水族館と言ったところでしょうか。
世界の水辺というテーマ自体は真新しいものでもなく、ほとんどの水族館が館内にそういったエリアを設けているのですが、このテーマのみを扱う水族館はなかなかありません。
しかも、水族館としては非常に珍しい2部制を導入しており、昼と夜で完全入れ替えという面白い取り組みをしています。
色々と気になるところがありますが、早速どんな水族館なのか見ていきましょう。
基本情報
入場料金 共通チケ 大人3000円
高校生2250円
小・中学生1800円
幼児(4歳以上)900円
昼(夜)チケ 大人2000円
高校生1500円
小・中学生1200円
幼児(4歳以上)600円
営業時間 昼10:00〜17:00(最終入館16:00)
夜18:00〜22:00(最終入館21:00)
休業日 記載なし
アクセス JR川崎駅東口より徒歩1分
京浜急行川崎駅より徒歩5分
川崎ルフロン10F
館内レポ
館内への入場方法は混雑度によって運営体制を変えていると思うので一概には言えないのですが、自分が来館した際は1Fの直通エレベーター前に待機列があり、そのエレベーターで訪れた方のみを案内するという感じでした。
ちなみに写真はチケットブース。電子年パスを持っていない方はこちらでチケットを買いましょう。
※入場方法に関して不安がある方は事前に問い合わせるか当日にスタッフさんに聞いてみてください。
チケットを買ったらアルコール消毒と検温を済ませ早速入場!
ちなみに筆者は夜の部に訪れました。
こちらは注意事項。
館内フラッシュ撮影禁止なのでカメラやスマホの設定は要チェック。
まずはプロローグ。
このエリアは意匠が施された壁にプロジェクションマッピングで動物たちが投影されていました。
プロローグを抜けた最初のエリアは「多摩川ゾーン」
多摩川の映像が流れる巨大スクリーンを背景に、多摩川に生息する生き物たちが入った水槽が並んでいます。
最初見た時が夕景だったので映像や照明はリアルの時間と連動しているのかと思ったのですが、どうやら変化するみたい。
水槽のレイアウトはこんな感じ。シンプルイズベストといった感じでしょうか。
このエリアには他にも円柱水槽が何基かありました。右の水槽には大量のアユが。
状態も良くて綺麗なアユたち。
ちなみにカワスイ。館内には基本魚名板や解説を設置していないという特色があります。しかし完全にないというわけではなく、写真のように水槽の前や横にQRコードを設置し、それを読み取ることによって解説が読めるというシステムになっています。
まぁ賛否両論あるのですが、従来のスタイルを打破しようと色々模索しての挑戦だと思うので自分は素直に応援しています。
とはいえ、館内を歩いているとけっこうスマホをかざして情報を取り込もうとしているお客さんが多かったです。
種によって解説の濃淡にすごいばらつきがありましたが(笑)
面白い解説も何個かあるので来館した際は積極的に読み込んでみてください。
ちなみに現時点(7/17)では写真が掲載されていないため、魚の知識がないと複数種いる水槽ではどれがどの子なのかわからない状態です。
写真の抜けはかなりありますが(申し訳ない)、筆者は初めて行く水族館ではこんなものを作成しているのでよかったら参考にしてみてください。
基本魚名板はないと言いましたが、タッチパネル式の魚名板ならあります。
スマホのカメラを生き物にかざすだけでその種名がわかる「リンネレンズ」というアプリを、大画面のタッチパネルに映したものが館内の至る所に設置されています。
水槽内のライブ映像にリンネレンズの機能をつけて設置するとはなかなか斬新。ただこのご時世なのでタッチできず、その魅力が半減していたのは悔やまれます。
展示に戻ってこちらは「オセアニア・アジアゾーン」
青を基調としたエリアに小、中型の水槽が無数に配置されています。
中でもノーザンバラムンディはインパクト大。
また、魚類以外にもワライカワセミやミツヅノコノハガエルも展示されていました。
心なしか魚類より人が集まっていて人気があったような気がします(笑)
そして意外と面白かったのがこの水槽。
奥に人が見えたので向こうからも見られる水槽なのかと思いきや、U字型の水槽に鏡を斜めに配置して、壁を挟んで隣の水槽を見ている人があたかも奥にいるかのように反射するという手の込んだ水槽になっていました。
ちなみにこの水槽にいるアジアアロワナがとても綺麗。
他にもあまり見かけない形の水槽が。中にはテッポウウオがいました。
そして10階最後のエリア「アフリカゾーン」
まずは大量のシクリッドが入った水槽がお出迎え。
こんなにシクリッドが入っている水槽は初めてだった上に、カラフルで綺麗な水槽だったので記憶に残っています。
さっきのアジア・オセアニアゾーンと違って赤を基調とした装飾になっています。
それにしても背景が赤い水槽って斬新ですよね。水族館=青のイメージがとても強いので、このゾーン自体かなりインパクトがありました。
夜の部ということで照明が暗いのか、シルエットを見せるという展示が多い印象(右のメコンオオナマズはアジア・オセアニアゾーンの写真)。
ナイルアロワナ(左)や特大プロトプテルス・エチオピクス(右)なんかも展示されています。
しかし一番人気だったのはショウガラゴ。
かわいいは正義ということですね。
さて1フロア降りて9階へ。
まずは南アメリカゾーンの「パンタナルエリア」。パンタナルは世界最大級の熱帯湿原の名称です。
写真の展示はグリーンイグアナ。やはり魚類以外の展示生物の方が人だかりがあるような気が・・・
しかしパンタナルエリア最大の目玉はこちらの水槽。
多摩川ゾーンのように背景スクリーンにパンタナルの風景が映し出されています。
水面と映像の調和が最高です。
目線の高さ付近に水面があるのもよく考えられていて感動しました。
ちなみに水槽はけっこう大きめですが、入っている魚たちはかなり小型です。とはいえレイアウトも綺麗で映像も変化するのでずっと見ていられる水槽。
このエリアの先にはキッズルームがありました。
このご時世なので開放されていませんでしたが、子供向けのイベントなども実施できそうな規模なので今後が楽しみです。
キッズルームに隣接しているのがこちらの「こもれびカフェ」
奥には猫カフェもあるみたいなのですが、さすがにどちらもお休みでした。
雰囲気が素晴らしいので営業開始したらぜひ、ここで一杯コーヒーを飲みたい。
続いて「パノラマスクリーンゾーン」
椅子が多く設置してあったので来館者の休憩所みたいになっていましたが、子供たちはスクリーンに駆け寄っていました。
それにしても圧巻の大きさ。
スクリーン内にはアマゾンカワイルカ、コビトイルカ、アマゾンマナティが登場します。
手を振ると映像内の生物が集まる?ギミックもあるみたい。
スクリーンを抜けると「レンソイスエリア」
レンソイスは白い砂浜に浮かぶ青い池が有名なブラジルの国立公園ですが、砂上に水槽を設置することでそれを再現。
モニターには本物のレンソイスの映像を流して雰囲気を作っています。
ちなみにこちらもライトアップが時間によって変化。
しかし人気だったのはやはりレンソイスの対面にあるカエルの展示。
まぁこれは探すのに時間がかかって人だかりになっていたのかな?
レンソイスを抜けると「アクアラボエリア」
中型の水槽にはジャウーやデンキウナギが展示されていました。
筆者の推しはこちらのアイシャドウドラド。
ドラドと聞くとどう森の金色を思い浮かべますが、こちらは綺麗な白銀でした。種類によって違うんでしょうか。
そしてこちらがエリア名にもなっているアクアラボ。
予備水槽や濾過器などさまざまな設備が見えるようになっています。また、ガラス面にはバックヤードの仕事内容や機械の仕組みなどが書かれていました。
ブログ書きながら思ったけど、もしかしたら館内にある読み物はこれだけかもしれない(見落としあったらすいません)。
さて、いよいよ最終エリア「アマゾンゾーン」です。
ここは夜と昼でだいぶ雰囲気が違うみたいですが、夜はご覧のように暗闇のジャングル。気分はまさに体験隊です。
それにしても常設でここまで暗い展示エリアというのもなかなかない気がします。
ちなみに水槽以外にもアマゾンの植生を再現していて、霧やスコールまで表現しているみたいです。作り込みが半端ない。
水槽はと言うと、アクリルに囲まれた部屋のような水槽が真ん中の廊下から枝分かれして設置されている感じ。
ピラルクやコロソマなどの大型の魚が展示されていましたが、大きさはまだ子供なのか小さかったです。
中には段のようなものが設置されている水槽も。ちなみに床面もアクリル。
足元の魚を見るというよりは視点が高くなって水面から魚を覗けるといった感じでした。
廊下には「アマゾンデッキ」なる場所への入口も。
ふれあいができるエリアみたいなのですが現在は封鎖中。しかし、あの植生を肌で感じられそうなのでここの開放はかなり楽しみ。
ちなみに水槽以外は植生だけなのかと思ったら駆け回るアルマジロがいました。環境再現度がなかなか高くてビックリ。
アマゾンゾーンを抜けると最後にウォールアートが。
環境問題学習と美術制作の機会を提供するという想いから、全国の子どもたちとともに制作したみたいです。
第一弾と書いてあったので今後の作品にも注目です!
水族館を出るとそのままショップへ。
出口の近くには「ふれあいパーク」の看板が。どうやらモルモットとのふれあい体験もできるみたいです(今は封鎖中)。
それにしても猫カフェもあるし、制限がなくなって全面開業したらすごい施設になりそう。
ちなみにショップはチケットを持ってなくても入れるみたいです。
こういうの些細な点ですけど嬉しいですよね。
まとめ
ということでカワスイいかがでしたでしょうか。
コロナの影響で施設の機能はけっこう制限されているように見えましたが、それでも十分すぎるほど見応えがある水族館でした。
というのも小型中型の水槽がメインなので、かなりたくさんの水槽や生き物たちを見た気分になれるんですよね(いや、気分というか実際かなりの種類がいるんですけど)。
ただ、小さいお魚たちが多いのでポンポン水槽を飛ばして見てしまうとあっという間に感じてしまうかもしれません。
なのでスマホ片手に水槽一個ずつじっくり見てみてください。小さい魚たちですが、模様や形、色もさまざまなのでじっくり見ると面白いですよ。
それにしてもビルの高層階にある施設だということ忘れてしまいます。だからなんだって感じですが、それくらい没入感があってよく作り込まれているなと感じました。
デジタル技術と本物の合わせ方も絶妙でしたし、昼と夜で違った楽しみ方ができるのも一粒で二度美味しいというか嬉しいです。
まだオープンして間もないので混雑だけが気にかかりますが、行って損はない水族館だと思うので、様子を伺いながらぜひ訪れてみてください。
全て見て回るとコンセプトにあった「水族館とも、動物園ともちょっと違う」という意味がきっと理解できますよ。